ビタミンA
アンチエイジングやガン予防の観点からも度々注目されるのがビタミンAです。
効用が期待される一方で、サプリメントや肝油などによる過剰摂取のリスクは見逃せないポイントです。
過剰摂取リスクのない緑黄色野菜ばかりを食べていても、ミネラルの一種亜鉛不足は、ビタミンAの働きを半減させてしまいます。
ビタミンAを通じて、極端な食事ではなく、バランスよく栄養を補給する食習慣が重要であることを感じることができます。
ビタミンA
ビタミン Aとは
皮膚細胞の活性化や目の機能維持など生理作用に深く関わるビタミンの1つで別名レチノールと呼ばれます。
脂溶性ビタミンの一種であり、油での調理を心がけることにより吸収を高めることができます。
1日の摂取目安
ビタミンAだけでなく前段階の栄養も含めた摂取量を基準とします。 妊婦の方のサプリメントや肝油による過剰摂取は注意が必要です。
レチノール+βカロテン/12+αカロテン/24+βクリプトキサンチン/24+他プロビタミンAカロテノイド/24=レチノール活性当量(μgRE)
- 成人男性800〜900μg RE
- 成人女性650〜700μg RE
- 1IU=0.33μg RE
主な食材の含有量
バターやチーズなどの乳製品、レバーやウナギ、アナゴなどの動物類、色素を有する緑黄色野菜に多く含まれます。
100gあたりの含有量は以下の通りです。
- 鶏レバー14000μg
- アナゴ900μg
- ウナギ1500μg
- ニンジン900μg
- ほうれん草450μg
- 春菊440μg
- 味付け海苔2700μg
- 粉末抹茶2400μg
- 焼き海苔2300μg
- 唐辛子1500μg
- バター500μg
- チーズ250μg
ビタミンAの働き
目の機能維持、アンチエイジング効果
目や皮膚の粘膜の機能維持や光刺激反応に関連するロドプシンの合成に関わります。
ガン予防
十分に摂取することがガンの発生率を低下させる報告がされています。 皮膚や臓器を覆っている細胞の働きを改善すると考えられています。
サプリメントや肝油のリスク
サプリメントや肝油によるビタミンAの過剰摂取には注意が必要です。 妊娠中の場合、1500μgが許容量とされており、連日の過剰摂取により、水頭症や口蓋裂に繋がります。
通常の方の場合でも過剰摂取により吐き気、めまい、皮膚障害、夜盲症といった症状が伴います。
ビタミンAを逃さない・高める方法
脂溶性ビタミンの性質利用
脂溶性ビタミンは、水洗いなどで失われにくく、脂質と併せて調理を施すことにより吸収を高めることができます。

脂質(中性脂肪、コレステロール、不飽和脂肪酸)
「脂質」と言われてもわかりにくいところがありますが、「コレステロール」「中性脂肪」「不飽和脂肪酸 ...
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亜鉛で働きを活性化
小腸粘膜で吸収されたビタミンAが肝臓に貯蔵されますが、全身に行き巡らせるためのタンパク質の合成に亜鉛が必要となります。
ミニ食材の活用
ミニ野菜には通常のサイズに比べ多くの栄養を得ることが期待できます。 ミニ野菜によるビタミンAの増加量は以下の通りです。
- 芽キャベツ14倍
- 豆苗5倍(βカロテン5.5倍)
ビタミンA前駆体栄養
βカロテン
緑黄色野菜に多く含まれる赤橙色色素の1つでビタミンAに変換される作用と抗酸化作用を得ることができます。
ターンオーバー促進による皮膚や粘膜の健康を維持したり、光刺激反応に重要な役割をしたり、様々な細胞の増殖や分化に寄与が期待できます。
ジュース化することにより栄養を1.5倍程度高めることができます。 ビタミンAへの変換は制限され、過剰摂取の心配がないとされます。
βクリプトキサンチン
ビタミンの一種で色素成分であり、体内でビタミンAに変換され機能します。 みかんの果肉部に最も多くに含まれており、柿の約3倍以上とされます。
ポンカンやパパイヤ、焼き海苔などに多く含まれます。 βクリプトキサンチンの1日の理想摂取量はみかん3個(3mg程度)とされますが、糖分の過剰摂取に気をつけつつ摂取することが重要です。
3〜6ヶ月ほど体内に残る報告があり、長期にわたって効果が期待できるとされます。
βクリプトキサンチンが血管を若く保つ
血中悪玉コレステロールの酸化による動脈硬化を防ぐ抗酸化作用が期待されます。
βクリプトキサンチン摂取量の違いで骨粗鬆症リスクが92%も減少する?
血液中の含有量が少ない方に比べて多い方は骨粗鬆症リスクが92%減少した報告があります。
骨の再生と破壊の働きのうちの破壊の働きを抑制する効果が影響していると考えられています。
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