歯周病の恐ろしさと唾液の驚異の働き。「歯」を整え人生を変える!
「歯」を整えるだけで人生は変わる
世界のビジネスエリートが成功するために必ずやっていること
P30
今の間違った歯とのつき合い方をあらため、歯を成功への足がかりにしてもらうことが、本書の役目です。
井上 裕之
1963年北海道生まれ。医療法人社団いのうえ歯科医院理事長でニューヨーク大学アシスタントディレクター。「医師として世界レベルの医療を提供したい」という目的を掲げておられる方です。未来世紀ジパング(テレビ東京)などで取り上げられるなど注目されています。
グローバルに活躍するために最も重要な要素の1つが「歯」
本書が見据えるのは世界基準。日本と世界との歯に対する意識の違いを示しながら、ビジネスを成功させる、グローバルに活躍するために重要な要素が「歯」であることを紹介しています。見た目や症状といった観点だけではなく、生き生きと過ごし、活躍していくためのマインドを示す鏡が「歯」であり口腔環境であることが印象的です。
グローバルで活躍するアスリートやビジネスマンといったメディアや人前に露出する機会が多い人ほど、整った身だしなみや、スマートな対応である印象を受けます。これまでのような天才だから得意な分野以外はチャランポランといった考え方は、ますます淘汰されていくのだと感じます。
人生100年時代を謳歌するためには整った口内環境が不可欠!
歯周病がもたらすリスク
- 血管疾患
- 糖尿病
- 誤嚥性肺炎
- 動脈硬化
- 骨粗鬆症
- 認知症
口内環境が悪化してしまうことが歯周病や虫歯に繋がりますが、それらがもたらすリスクに対する認識がまだまだ甘いことを指摘しています。血管疾患リスクを大きく増加させる。大病の大きなウエイトを占める糖尿病リスク増加、認知症の原因になるとの報告があるほど、恐ろしい病が歯周病です。
歯周病との認証の関係や糖尿病の恐ろしさについては以前に紹介しています。
口腔環境を整えるメゾット
- 食後の歯磨き習慣
- 磨く手順のルーチン化
- 歯ブラシ、歯磨き粉選び
- ブラッシング方法
上記以外にもいくつか紹介されていますが、面白い考え方というか気になったものが、唾液の働きを有効に活用するという考え方です。
P155
汚れを落とすこと同様に大切なのが、口の中の菌をコントロールすることです。
唾液の驚異の働き
- 自浄作用(口内を綺麗に保ち口臭、虫歯を軽減する)
- 緩衝作用(酸化状態を中性化しエナメル質を維持する)
- 抗菌免疫作用(雑菌やウイルスを蹴散らす)
- アンチエイジング作用(ホルモン分泌、抗酸化作用)
これほど唾液が素晴らしい働きをしているとは思いませんでした。口内がネチャネチャ、口臭がきついといったサインを見逃さず対処していきたいところです。唾液と関わりが大きい咀嚼についてはこれまでも紹介しています。
「歯」のメゾットだけではない著者の上昇志向、ビジネス思考が醸し出す説得力
ただ単に「口や歯を綺麗にすれば健康になれる」といった観点だけにとどまらない内容が他にはない最大の違いなのだと感じます。
ビジネス的な視点はある意味、一般には懐疑的な印象をもたれるかもしれませんが、憧れのアスリート、尊敬できる先輩といった人ほど、上昇志向を持ち、「より良くできないか?」と考えながら過ごしているのではないかと考えます。その1つの物差し、指標になるのが「歯」であることは多いに共感できる考え方ではないでしょうか。
私自身の「歯」を含めてより健康な体を維持して過ごすことが人生を豊かに、興味がある健康に関する研鑽や読書、テクノロジーや文化に触れる機会を最大化できる大きな要素であることを感じます。
迷っている方、夢中で歩んでいる方、立ち止まっている方、全世代、老若男女関わらず読んでいただきたい一冊です。その中でも特に若い方に考えてもらいたいと感じます。
読メル」状況
3時間くらいで一気に読んでしまったことで3日ほどしか滞在していませんでしたが、得られるものは大きい一冊でした。「歯」に対する知識も重要ですが、著者の考え方を若い方に考えてもらえたらと感じます。
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