人生を変える習慣「骨活」
2020年3月12日
医療介護に携わる中で、骨折することが大きなリスクになることを実感します。
不自由な生活が、体力や筋力などを奪うばかりかやる気や意欲まで損ねてしまい、一気に健康寿命を縮めてしまいます。
骨を強く保つ「骨活」では、物理的な利点だけでなく、「オステオカルシン」による驚異の働きを得ることができるため、「人生を変える習慣」になり得ると感じます。
手軽に始めれるものが多いことから今すぐ習慣化したいところです。
目次
骨活
骨を強く保つ重要性
フレイルまたはサルコペニアという「加齢による筋力や歩行速度低下などの身体機能の衰えた状態」は、誰しも避けることができませんが、健康寿命を損なうリスクが高いことから、対策を講じることが必要です。
75歳を超える女性は男性に比べて骨折リスクが4〜5倍に高まるとされ、意識的に骨を強くする活動「骨活」がより重要性となります。
骨の生態と骨粗鬆症の正体
骨は3分の2がカルシウム、残りがコラーゲンで作られてお理、大きく2つに分けらます。
外側を皮質骨、内側を海綿骨と呼ばれ、体の部位ごとに比率が異なり海綿骨ほど骨代謝が活発に行われます。
大人は、3〜5年をかけて全身の骨が入れ替わっている「リモデリング」が行われており、疲労骨折などを防止しています。
骨粗鬆症は、「リモデリング」に関与する骨を壊す破骨細胞と骨を作る骨芽細胞のバランスが崩れ、骨質が低下し発生します。
骨を作る要素
骨密度
骨粗鬆症の検査項目であり、骨の容積あたりのミネラル量で算出されます。
一般的に20代をピークに年々低下するとされます。
骨量
骨塩量とも呼ばれ、骨の中のカルシウムを含んだミネラル分を指します。
骨質
骨の強度を測る指標が骨質であり、骨密度が高い場合でも骨折するケースとして骨質が低下している可能性があります。
骨に関わる栄養素
カルシウム
ミネラルの1つで、骨や歯を作る栄養素であり、体重の1〜2%を占めています。
その他にも、細胞分裂、分化、神経鎮静化、血液凝固作用の促進などにも関与します。
コラーゲン
コラーゲンはタンパク質の一つであり、カルシウムを骨に吸収する働きがあります。
タンパク質を摂取し代謝されることにより合成されます。
カロテロイド
カロテノイドの1つβクリプトキサンチンの血中濃度によって骨粗鬆症リスクが大きく変わる報告があり関連性が指摘されています。
ビタミンC
コラーゲンの合成やカルシウムの吸収など働きが期待できます。
調理方法の一工夫やルチンと組み合わせて、ビタミンCの吸収率を高めたいところです。
ビタミンD
食事だけでなく日光浴などでも合成でき、ガンやタンパク質との関わりでも注目されるビタミンDは骨芽細胞の働きを促進し骨質を高めます。
ビタミンK
骨のコラーゲン、骨質を改善するとされ、ビタミンKを豊富に含む納豆の食習慣がある地域は骨折しにくい報告があります。
女性ホルモンのエストロゲン
ポリフェノールの1つであるイソフラボンは骨からのカルシウムの放出を防ぐ効果が期待できます。
他にもガンに対する効果など多くの効果がイソフラボンには期待できます。
骨ホルモン
オステオカルシン
骨の非コラーゲン性タンパク質の25%を占めるタンパク質で、骨を作る時に分泌されます。
代謝調節や骨の形成促進、アディポネクチンの分泌作用、筋細胞エネルギー促進能力、運動能力向上、脳活性化による認知症対策など多くの効用が期待できます。
オステオカルシンが分泌されるパフォーマンスが向上することにより好循環が生まれると言えます。
アディポネクチン
脂肪細胞から分泌されるタンパク質で、脂肪酸燃焼効果、インスリン感受性の向上による糖尿病対策、血管拡張、血流改善による動脈硬化予防などが期待されています。
内臓脂肪を減らす、適度な運動、不飽和脂肪酸やマグネシウムを欠かさない食習慣などが重要とされます。
スクレロスチン
骨を破壊するタンパク質の一つで、骨に刺激がない生活が働きを優位にしてしまい、骨粗鬆症などの原因となります。
高めるエクササイズ
骨の代謝を活性化させるためには、食事だけではなく、骨を刺激する簡単な運動でも手軽に得ることができます。
「かかと落とし」といった背伸びした状態から勢いよく元の状態に戻すエクササイズなどでも効果的です。
1日30回程度を2週間続けただけでもオステオカルシンが増加した報告があります。
ミニジャンプを1日30回を1週間続けただけでオステオカルシンが1.5倍に高まった報告もあります。
他にもガムを噛む、スクワット、ウォーキングなども有効であり、手軽に生活の中で取り入れることができます。
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