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「腸内細菌はすごい!」を読んで あなたは菌を敵に回していないか?

「腸内細菌を育てよう」「腸活が免疫力を高める」「ホルモンの分泌にも腸が関わっている」「腸は第二の脳」。

腸内細菌と健康関わりが昨今よく取り上げらています。

飛び交う健康法の中で、良かれと思って行っている習慣が細菌を敵に回してしまっていることを作者自身の研究や身の回りの出来事、歴史的な背景から紹介されている一冊が今回紹介する「腸内細菌はすごい!」になります。

良かれと思って行っている習慣を見直すきっかけになる衝撃的な内容となっている一冊です。

これまでの常識を覆してしまう可能性があります。

 

目次

「腸内細菌はすごい!」

土壌菌は大切な腸内細菌。

大地からの贈り物

佐々木 淳

地方公務員、外資系パソコン会社を経て30歳でビデオ製作会社を設立、マルチメディアコンテンツ制作に移行。

取材で細菌と出会い研究を始める。

沖縄にバイオスフィア研究所を創設、所長を務める。

土壌改良、農業、畜産を中心として安心安全な畜産に取り組んでいる。

専門家ではない作者だからこそ導き出せた細菌との向き合い方

何と言っても本作品の魅力というべきか説得力の源泉となっているのが、異業種から細菌について興味を深め、研究家として社会に貢献している作家自身の体験談や歴史的背景から説明を用いて、紹介されているところではないかと感じます。

利害や思い込みの壁を乗り越えて、探求したからこその内容となっており、それが社会貢献やビジネスとして成り立っていることを感じます。

QRコードや写真が本の中で紹介されており、詳しく知ることができるところは、現場で経験したからこそ紹介できる内容であり、説得力が違います。

 

腸内細菌の見方が変わる

腸内細菌の役割

私たちは、自分のためにご飯を食べているのではなく、腸内細菌のためにご飯を食べているといっても過言ではありません。

腸内細菌は、宿主の腸内に住み着き、アミノ酸やビタミン、酵素やホルモンの合成に関与し、バイオフィルムを形成し免疫機能を担っているとされます。

「腸と腸内細菌」=「根と植物」

土壌の細菌が有機物(動物や植物)をミネラルまで分解し、それらを植物が吸収することにより成長する関係は、腸と腸内細菌との関わりと同じであることを紹介しています。

土の正体

バイオフィルムと呼ばれるぬめりのようなミネラルを含む膜を帯びた細菌群が有機物を分解し、ミネラルまで分解し取り込んで土に還す働きがあり、ふかふかの土はその最たるものです。

バイオフィルムに包まれた状態をキレート化と呼ばれます。

P70

動物が死に、木や草が枯れ、分解され土に戻り、植物の栄養となって動物の餌となり排泄し、分解され土になり植物が成長する。

 

乳酸菌や比率という見方ではなく、4つの細菌群の働きが重要?

「土壌菌=日和見菌」、「乳酸菌が体にいい」「善玉菌と悪玉菌と日和見菌のバランスは2:1:7がいい」といった観点に対して懐疑的な見方をしている点は痛快です。

個別の働きではなく、4つの細菌群(コロニー)の役割について注目されています。

  • タンパク質分解菌群
  • デンプン分解菌群
  • 油脂分解菌群
  • セルロース分解菌群

4つのコロニーの働きにより、アミノ酸やビタミン、ミネラルなどの栄養素が吸収され、全身で機能している可能性があり、その働きを維持することが重要であるとされます。

腸内環境を知る方法

排泄状態を見ることは最も手軽にできる腸内環境を見極める方法は注目です。

  • 黄色に近い
  • 臭くない
  • 水に浮く
  • 排便がスムーズ

 

以前に取り上げた記事でも紹介しています。

 

菌との関わり方が変わる

「腸活」の視点が変わる

メディアだけでなく、私自身「腸活」を紹介する際、腸内細菌の餌となる食事や、乳酸菌や納豆菌を食事に取り入れるといった点に主眼をおいていましたが、本書では、いかに、常在菌などを殺さないかについて重点的に紹介されているのが衝撃的です。

薬を飲んでいないから腸内細菌は大丈夫だろうという発想は吹っ飛びました。

主な要因は生活のいたるところに隠れています。

  • 保存料
  • 食品添加物
  • サプリメント
  • 抗生物質
  • 農薬
  • 次亜塩素酸

P83

自然界の動物は、落ちているものを食べ、それも泥のついたまま食べます。常に土壌菌=腸内細菌を補給しています。

自然の動物たちは、絶対に自ら腸内細菌を殺したりしません。

人は自ら進んで腸内細菌を殺しています。殺すと私たちの身体やあらゆる臓器や仕事をしている細胞に、材料や栄養素が行かなくなるので、ならなくてもよい病気になってしまうのです。

 

何気ない習慣もリスクを高めている?!

  • 化粧
  • 歯磨き粉、マウスウォッシュ
  • 食毒
  • 除菌スプレー

腸内で細菌がバイオフィルムを形成し免疫機能を維持しているのと同様に皮膚でも常在菌が存在し保湿や破傷風といった菌などの繁殖から身体を守っているとされます。

安易に殺菌してしまうこと、防腐剤などにさらしてしまうことは新たな菌が増加するリスクを高めることを指摘しています。

あの教えは理にかなっている?!

除菌ではなく、絆創膏や傷を舐ることはある意味、理にかなった方法である可能性があります。

ネパールでは傷口に土を塗る習慣があるとされます。

 

まとめ

新型コロナウイルスやインフルエンザの流行の中で、注目を浴びているアルコール消毒ですが、一方で、反対に菌が住み着いてしまう環境になってしまう可能性があるという指摘は衝撃的な内容でした。

また、普段当たり前だと思っている習慣が常在菌を痛めつけ、菌を敵に回してしまっている可能性があることを知り、味方は大きく変わる一冊となりました。

だからと言って手洗いはしなくていい、土をさわればいいということではありませんが、花粉症やアレルギーなどの人が増加する背景には、何でもかんでも綺麗に保てばいいという短絡的な考えが影響しているかもしれないと考えさせれるところは、凄まじいインパクトのある一冊であると感じます。

読んでみて菌との関わり方を見直してみては?!